基礎知識

基礎年金と厚生年金の違い|会社員が知る計算の仕組み

2026/09/25

会社員として毎月給与明細を見ているのに、「基礎年金と厚生年金の違いが説明できない」——老後の話になると急に不安になる方は多いです。結論から言うと、1階が国民年金(基礎)、2階が厚生年金の二階建てで、会社員は両方に加入します。

基礎年金(老齢基礎年金)の計算イメージ

480月(40年)フル加入で令和6年度の満額は年額795,000円前後。加入月数が短いほど按分で減ります。

- 30年加入(360月)→ 795,000×360/480=年額約59.6万円 - 10年未納があると→ さらに年額15〜20万円規模の減少も

学生時代の免除は「0円」ではなく将来の受給を減らす(または追納で回復)ルールです。詳しくは国民年金の未納・免除期間を参照してください。

厚生年金(老齢厚生年金)の計算イメージ

報酬比例部分が中心で、平均標準報酬月額×5.481/1000×加入月数が基本形です(簡略)。

例:年収480万円・40年勤務(月41.7万円換算) → 417,000×0.005481×480月≒年額109万円(概算)

年収300万円・25年なら年額40万円前後、年収600万円・35年なら年額90万円前後が目安です。賞与は標準報酬月額に反映されるため、明細の「標準報酬月額」をねんきん定期便と照合するのが近道です。

会社員が押さえる保険料と記録

- 給与天引きの厚生年金保険料は折半(事業主負担あり) - 国民年金相当分も厚生年金保険料に含まれるため、個別の国民年金払込領収書は原則不要 - 転職・育休で標準報酬月額が下がった期間は、将来の厚生年金も下がる

失敗例:退職後1年放置して国民年金未納が発生し、基礎年金だけ年額10万円以上減るケース。

自営業・フリーランスとの違い

厚生年金が無い(または短い)分、基礎年金の割合が大きくなります。第1号被保険者は国民年金16,980円/月(2024年度)を自己負担。未納1年で将来の基礎年金は年額約2万円減のイメージです。

手続き:記録を確認する順番

1. ねんきん定期便の「加入期間」 2. ねんきんネットの試算 3. 年金受給額シミュレーターで試算する 4. 差が大きい場合は年金事務所(予約制が一般的)へ相談

持参物:本人確認書類、ねんきん定期便、マイナンバーカード(任意)。

給与明細の「標準報酬月額」を毎年メモする習慣

厚生年金は生涯の平均標準報酬月額で決まります。25歳で月25万、45歳で月45万と昇給すれば、平均はどんどん引き上げられます。逆に育休で1年間月18万に下がった期間も平均を永久に下げます。失敗例:転職時に「標準報酬月額の決定通知」を読まず、前職より10万円低い設定のまま2年過ごし、将来の厚生が年額5万円規模ダウン。毎年3月に明細の標準報酬月額をスプレッドシート1行追加するだけで、55歳時点で「これ以上は平均がほぼ動かない」と判断できます。その平均を年金受給額シミュレーターで試算するの年収欄に入れると便との差が縮まります。

定額部分と将来の制度変更リスク

基礎年金には定額部分、厚生には報酬比例部分があり、政治・経済情勢で支給開始年齢や給付水準が議論される余地があります(過去に65歳化など実績あり)。試算は「現制度の延長」前提で、10年後の法改正は誰も保証できません。だからこそ毎年の便で記録を更新し、悲観・楽観シナリオ(月±2万円)を年金受給額シミュレーターで試算する二回分、メモしておくと精神衛生上も有利です。

年金積立型加入者(企業DC等)との関係

企業型確定拠出年金(DC)は公的年金とは別口座です。厚生の記録はそのまま残り、DCは退職時に一時金または年金化——老後キャッシュフローは公的年金+DC+個人年金の三本柱になります。本シミュレーターは公的年金に特化しているため、DC見込みは別表で上乗せしてください。

まとめ

会社員は「厚生があるから安心」と思いがちですが、基礎の480月が土台です。厚生だけ増やしても、国民側に穴があれば月額は思ったほど伸びません。二階建てをセットで点検することが、50代以降の後悔を減らします。

基礎は加入月数、厚生は報酬と加入月数で決まります。両方を分けて理解しないと、平均月14万円という数字も自分ごと化できません。年金受給額シミュレーターで試算するうえで、ねんきん定期便の見方もセットで確認してください。

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