計算式は72を年利で割るだけ
式は次の1行です。
2倍になるおおよその年数 = 72 ÷ 年利(パーセント)
年利6%なら72÷6=12年。年利4%なら18年。年利9%なら8年。パーセントの数字で割り、小数は「約何年」として残します。72は、自然対数の2(約0.693)を100倍して70に近くし、割りやすい72へ寄せた近似です。69や70で割る式もありますが、12・6・4・3で割り切れる72が暗算向きです。
この法則が見ているのは、最初に置いたお金が利率だけで2倍になるまでの時間です。途中で積み増すお金、途中で引き出すお金、信託報酬、税金は入っていません。
利回り別の早見表と、100万円が2倍になる年
右端は、100万円を追加積立なし・手数料なし・非課税で月次複利運用し、年末の残高が初めて200万円以上になった年とその金額です。法則は連続の年数、表の「到達年」は年末だけを見ているため、1年以内のずれが出ます。
| 年利 | 72の法則 | 200万円を超えた年 | その年末の残高 |
|---|---|---|---|
| 1% | 72.0年 | 70年 | 2,006,763円 |
| 2% | 36.0年 | 36年 | 2,039,887円 |
| 3% | 24.0年 | 24年 | 2,032,794円 |
| 4% | 18.0年 | 18年 | 2,025,817円 |
| 5% | 14.4年 | 15年 | 2,078,928円 |
| 6% | 12.0年 | 12年 | 2,012,196円 |
| 7% | 10.3年 | 11年 | 2,104,852円 |
| 8% | 9.0年 | 10年 | 2,158,925円 |
| 10% | 7.2年 | 8年 | 2,143,589円 |
年1%では法則より2年早く、年10%では法則より約1年遅く年末に超えます。日常の3〜7%では「法則の年か、その翌年」と覚えて大きな誤りにはなりません。年5%の15年目は2,078,928円なので、14.4年時点ではまだ2倍の手前です。
法則がずれるケースと使わない方がよい場面
信託報酬を引き忘れた例が典型です。表示利回り5%、信託報酬0.5%なら、増える速度は4.5%です。72÷5=14.4年ではなく、72÷4.5=16年が近いです。0.5ポイントの見落としで、2倍までの目安が1年以上延びます。
税金も同様です。利益の20.315%がかかる口座では、値上がり益の手取りが減るため、非課税の72の法則より遅くなります。インフレを考えると、名目で2倍でも、同じ年数のあいだに物価が上がっていれば、買える量は2倍になりません。
次のときは、72の法則だけで決めないでください。
- 毎月の積立が元本の大半を占める
- 信託報酬が年0.5%を超える
- 途中でまとまった出金がある
- 年10%を大きく超える利回りを前提にしている
高い利回りほど近似の誤差が目立ち、かつその利回り自体が続かないリスクも大きくなります。
積立があるときは2倍の年数だけでは足りない
毎月3万円を足すと、20年後の元本は720万円です。年5%の月次複利なら合計12,174,135円で、元本の2倍には届きません。足りないのではなく、新しく入れたお金は運用期間が短いからです。一括100万円の「2倍まで14.4年」と、積立の到達額は別の質問です。
積立で見たいのは、2倍の年数より「最終的な合計と、そのうち利益がいくらか」です。年3%・5%・7%の20年後の差は、利回り別の比較に金額を置いています。単利との定義の違いは、複利と単利の違いを参照してください。
まとめ:暗算のあとで自分の金額を入れる
72の法則は、72を年利のパーセントで割ると、一括の元本がおよそ2倍になる年数が出る暗算です。年5%なら14.4年。100万円が月次複利で200万円を超えるのは15年目で、年末残高は2,078,928円でした。
積立・手数料・税金を含む金額は、暗算のあとで複利積立シミュレーターに入れてください。法則の年数と、画面の到達額が両方そろって初めて、商品の利回りを比較できます。
この記事に関するよくある質問
72の法則について、結論だけ先に知りたいです。
72の法則は「72÷年利(%)」で資産がおよそ2倍になる年数を出す暗算です。年5%なら14.4年。100万円が月次複利で200万円を超える年と並べて誤差も示します。
記事の数字を、自分の積立額や利回りで試せますか?
はい。記事内のリンク、またはページ末尾のボタンから複利積立シミュレーターを開くと、初期元本・毎月の積立・ボーナス月・想定利回り・信託報酬・インフレ・NISAか特定口座・目標逆算・取り崩しを無料・登録不要で試せます。計算はブラウザ内だけで行い、サーバーには送信されません。
記事の金額とシミュレーターの結果は一致しますか?
本記事の金額は、月次複利で「その月の残高に利率をかけてから積立額を足す」このツールと同じ手順の概算です。信託報酬は想定利回りから差し引き、特定口座は運用益に20.315%をかけ、インフレは年末の資産を物価上昇で割り戻しています。初期元本やボーナス月を変えると結果は変わるため、最終的には自分の条件を入力して確認してください。