住民税はいつから払う?6月の通知書の見方
毎年5月から6月にかけて、会社から「住民税の決定通知書」を渡される方が多いと思います。ところが、渡されても細かい数字が並んでいて、自分の税額が合っているのか確認しづらいものです。この記事では、住民税の支払いが始まる時期と、通知書の見方、確認の手順を解説します。
住民税の支払いは「6月」から始まる
住民税は、前年1月から12月までの所得に対して課税され、翌年の6月から翌々年の5月にかけて納めます。たとえば、2025年の所得に対する住民税は、2026年6月から2027年5月までに納める税金です。所得税のように、収入を得たその年に納めるわけではありません。
納め方は2種類あります。
- 特別徴収: 会社が毎月の給与から天引きして、本人に代わって納める方法。会社員の多くが該当します。6月〜翌5月の12回です。
- 普通徴収: 本人が納付書や口座振替で納める方法。自営業の方や、会社が特別徴収をしていないパート・アルバイトの方などが該当します。6月・8月・10月・翌年1月の4回払いが一般的です。
新社会人は、1年目は前年の収入がほとんどないため、住民税が天引きされません。2年目の6月から初めて天引きされます。
決定通知書は2種類ある
届く通知書は、納め方によって異なります。
- 特別徴収税額の決定・変更通知書: 会社経由で、5月中旬〜6月上旬に配られます。「納税義務者用」が本人控えです。
- 納税通知書: 市区町村から、6月ごろに自宅へ郵送されます。納付書が付いています。
通知書の名称やレイアウトは自治体によって異なりますが、記載される項目は共通しています。
通知書の見方と主な項目
通知書で確認したい項目は、次のとおりです。
- 課税標準額(総所得金額): 給与所得から所得控除を引いた金額。ここに税率10%を掛けて所得割が決まります。
- 所得控除の内訳: 社会保険料控除、生命保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除など。自分が申告した内容が反映されているかを確認します。
- 所得割額: 市町村民税分と道府県民税分に分かれて記載されます。
- 調整控除額・税額控除額: 調整控除のほか、住宅借入金等特別税額控除、寄附金税額控除(ふるさと納税)などが入ります。
- 均等割額: 標準は5,000円。地域によっては超過課税が上乗せされて、5,000円を超えます。
- 年税額と月割額: 年間の合計と、6月分、7月以降の毎月分が記載されます。
たとえば、年税額が176,700円なら、6月分は15,000円、7月以降の毎月分は14,700円です。6月だけ多いのは、100円未満の端数を6月分に集めているためで、間違いではありません。
通知書を受け取ったらやること
通知書が正しいかを確認する手順は、次のとおりです。
- 前年の源泉徴収票を用意し、「支払金額」と「社会保険料等の金額」を確認する。
- 通知書の「所得控除の内訳」と見比べて、扶養親族や保険料控除が漏れていないかを確認する。
- 住民税計算ツールに年収・地域・控除を入力し、精密入力に通知書の金額を入れて「差額判定」を見る。
- 差額が500円を超えている場合は、原因チェックリストで心当たりを確認する。
通知書の金額が高いと感じたときの確認ポイントは、住民税が高いと感じたときの確認ポイントで詳しく解説しています。
失敗例:通知書の金額が違うと思い込んでしまった
6月分が15,000円、7月以降が14,700円と書かれているのを見て、「金額が違うので間違いだ」と会社に問い合わせたものの、端数の調整だったというケースがあります。年税額を12で割った端数が6月に加算される仕組みを知っていれば、不要な問い合わせを避けられます。
反対に、本当に間違っているのに気づかない例もあります。年末調整でiDeCoの掛金証明書を出し忘れた方は、通知書の所得控除欄にiDeCoが載りません。気づいたときは、勤務先や市区町村の住民税担当窓口に連絡します。
通知書が届かない、届く時期が違うときは
会社員でも、通知書が届かない、遅いと感じることがあります。主な原因と対応は次のとおりです。
- 会社がまとめて受け取っている: 特別徴収の通知書は、市区町村から会社に届き、会社が従業員へ配布します。届いていなければ、総務や経理の担当者に確認してください。電子データで配布する会社もあります。
- 普通徴収になっている: 会社が特別徴収をしていない場合は、6月ごろに自宅へ納税通知書が郵送されます。届かないときは、市区町村の住民税担当窓口に問い合わせます。
- 引っ越しをした: 住民税は1月1日の住所で決まるため、通知書はその時点の住所の自治体から送られます。転居の手続きをしていないと、旧住所に届くことがあります。
通知書が手元になくても、給与明細の「住民税」の欄で、6月分以降の天引き額は確認できます。7月以降の毎月額を12倍すると、年税額のおおよその目安になります。6月分の端数があるため、厳密には少し異なります。
まとめ
住民税は、前年の所得をもとに、翌年6月から12回に分けて納めます。通知書では「課税標準額」「所得控除の内訳」「年税額」「月割額」の4か所を見ると、全体像がつかめます。届いたら、住民税計算ツールで金額が正しいか確認しましょう。計算の仕組みは住民税の計算方法(所得割と均等割)で解説しています。
この記事のよくある質問
- Q. 住民税の決定通知書はいつ届きますか?
- A. 会社員(特別徴収)の場合は、例年5月中旬から6月上旬に、会社を通じて「特別徴収税額の決定・変更通知書」が配布されます。自分で納める方(普通徴収)には、6月ごろに市区町村から納税通知書が郵送されます。
- Q. 住民税はいつからいつまでの分を、どのように納めますか?
- A. 前年1月〜12月の所得に対する住民税を、翌年6月から翌々年5月までの12回で納めます。会社員は毎月の給与から天引きされ、自営業の方などは6月・8月・10月・翌年1月の4回に分けて納付します。