医療費控除額の基本計算式|(支払った医療費 - 補填額)- 10万円
医療費控除の計算手順は、以下の3つのステップで行います。
- 実質支払額の集計: 1年間に支払った医療費の合計 - 保険金などで補填された金額
- 足切り額の減算: 実質支払額 - 足切り額(※「10万円」または「総所得金額等の5%」のうち、いずれか少ない方の金額)
- 控除額の確定: 最大200万円を上限として医療費控除額が決定
実質負担額 = 各医療費の支払額 - 各保険金等による補填額
注意点として、保険金の補填額は「その治療に直接関係する医療費」からのみ差し引き、他の病気の医療費から差し引くことはありません。
所得税の「還付額」と翌年の「住民税減額」のダブル節税効果
医療費控除を申告すると、2つのルートで税金が軽減されます。
- 所得税の還付(指定口座へ振込)
- 確定申告後、およそ1ヶ月〜1ヶ月半程度で税務署から指定口座に振り込まれます。
- 計算式: 医療費控除額 × 所得税率 × 1.021(復興特別所得税含む)
- 住民税の減額(翌年6月からの住民税が安くなる)
- 翌年6月から翌々年5月までの給与天引き住民税(または納付書)が安くなります。
- 計算式: 医療費控除額 × 10%(住民税所得割)
【年収別】医療費15万円・20万円・30万円の場合の還付額目安表
以下は給与所得者(単身または共働き)が医療費を支払った場合の、所得税還付+住民税軽減の合計節税目安です。
| 年収目安 | 限界所得税率 | 医療費15万円(控除5万) | 医療費20万円(控除10万) | 医療費30万円(控除20万) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 5% | 約7,550円 | 約15,100円 | 約30,210円 |
| 500万円 | 10% | 約10,105円 | 約20,210円 | 約40,420円 |
| 700万円 | 20% | 約15,210円 | 約30,420円 | 約60,840円 |
| 1,000万円 | 33% | 約21,845円 | 約43,690円 | 約87,380円 |
年収が高く所得税率が高い人ほど、同じ医療費でも戻ってくる金額が大きくなります。
保険金や高額療養費で補填された場合の注意点と計算方法
生命保険の入院一時金や、健康保険の高額療養費、出産育児一時金などを受け取った場合は、医療費から差し引く必要があります。
- 給付金 > 該当の治療費 の場合: 差額が余っても他の科目の医療費からは引きません(0円として扱います)。
- 年をまたいで支給された場合: 医療費を支払った年の申告時に見込み額を差し引いて申告します。
計算間違いを防ぐ!医療費明細の効率的な集計ステップ
- 家族ごとに領収書を仕分ける
- 病院・薬局ごとに小計をまとめる
- 保険証の「医療費のお知らせ(医療費通知)」と照合する
- 通院交通費(電車・バス)をメモから書き出す
まとめ
控除額そのものがそのまま振り込まれるわけではなく、税率に応じた金額が所得税還付+住民税減額として戻ってきます。
複雑な控除額や住民税の減額分まで自動計算する医療費控除の還付額計算ツールなら、面倒な手計算なしで一発で節税額がわかります。