原価率30%の売価の決め方!計算式と具体例で分かりやすく解説
原価率30%は「売価の30%が食材費」という意味です。目標売価(税抜)=1食原価÷0.30。計算は単純ですが、端数・セット割・税込表示で現場が混乱しやすいのが実務の難所です。
具体例:カレーランチ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 材料合計 | 270円 |
| ÷0.30 | 900円(税抜) |
| 税込10% | 990円 |
原価270円で税込980円にすると原価率は約30.6%(許容±2%内ならOK)。原価率・売価計算ツールの目標原価率欄で逆算を確認できます。
端数処理の3ルール
- 競合帯(950〜1,080円)に寄せる
- 寄せ後も31%超なら材料2g削るか+10円値上げ
- 店内・テイクアウト・大盛は別メニュー登録
失敗例
- 税込売価で÷0.3 → 原価率が実際より低く見える
- 大盛+50円だけ値上げし、増量分80円を無視
- 原価30%固定のまま家賃高騰を無視
まとめ
主力5品で「原価÷0.3」と心理価格の両方を表にし、±2%を超える品だけ修正。月1回、仕入れ単価変動後に再計算してください。
現場チェックリスト(1)データ入力・単位換算
- 税抜売価列をマスターとし、レジ・メニュー表の税込は自動換算のみ。
- 1食使用量はg/mlで統一(「少々」は禁止、5g等に数値化)。
- 仕入れ1パック500g・正味450gを別入力し、歩留まり90%を確認。
- 原価率表示は原価率・売価計算ツールの出力を基準に、Excel二次計算を避ける。
現場チェックリスト(2)値上げ・改定の周知
- 改定が31%超になる品は店長承認後、ホールへ「推奨セット変更」を共有。
- +20円値上げ時は客単価影響を試算(1日80食×20円=1,600円/日)し掲示。
- スタッフQ&A「なぜ980→1,080?」への回答文を3行で統一。
- 改定2週間後、原価率が目標±2%に戻ったかをレビュー。
多サイズ展開の例(唐揚げ定食)
| サイズ | 原価 | 税抜売価(30%) | 税込 |
|---|---|---|---|
| 並 | 320円 | 1,067円→1,080円 | 1,188円 |
| 大 | 410円 | 1,367円→1,380円 | 1,518円 |
並盛で原価率30.6%(±2%内)なら採用。大盛だけ原価率31.8%なら米+20g削るか+20円。サイズ混在を1レコードにまとめると、後からどのサイズが赤字か判別不能になるため、原価率・売価計算ツール上は必ず分けます。
消費税変更・軽減税率の注意
テイクアウト8%・店内10%混在店では、税抜売価マスターを1列に統一し、税率差はレジ側のみで処理します。原価率計算に税込売価を混ぜると、0.5〜1.5ポイントずれる典型ミスになります。
深化:キャンペーン価格の扱い
「平日ランチ980円」が月20日あると、月間平均売価は通常1,080円から約100円下がり、見かけ原価率は+3ポイント悪化します。キャンペーンは別メニューIDで登録し、終了後に通常売価へ戻したかを月初チェック。980円を通常売価のまま原価率・売価計算ツールに残すと、値上げ必要額を100円以上過小評価する失敗が起きます。
ケーススタディ:980円ランチの再設計
原価294円・税込980円(実質原価率約33.5%)のランチを、税抜1,080円(原価率27.2%)へ改定する前に、原価率・売価計算ツールで「+100円で粗利+80円/食×70食/日」を共有。ホールFAQを3行に統一し、2週間後客数-2.8%(許容±5%内)。固定費前で月約5.6万円の改善見込み——端数を競合に合わせる前に、目標30%±2%から逆算した税抜マスターを先に直す順序が重要です。
主力5品の逆算表(テンプレ)
税抜売価・1食原価・実原価率・目標30%からの差・改定案(+10円/材料-3g)——5行表を月1回印刷し、31%超が2品以上ならその月内に改定。競合が1,080円帯でも自店原価320円なら税抜1,067円が数学的解であり、980円は原価率32.7%まで悪化します。「安く見せたい」心理価格と±2%許容帯の両方を表に書き、店長がどちらを優先するか1行で決定してください。
税抜マスターとレジの二重管理を避ける
店舗10%・テイクアウト8%混在時、レジは税込表示でも、原価率・売価計算ツールと原価率議論は税抜1列に固定。月初にレジ売価と税抜マスターを5品サンプル突合し、ズレ1件でも税込÷1.1で逆算ミスがないか確認——0.5ptのズレが10品で月次判断を誤らせます。
この記事のよくある質問
- Q.原価率30%は必須ですか?
- A.必須ではありません。固定費に合わせ28〜32%のレンジで設定し、±2%以内を許容帯にする店舗が多いです。
